家族葬では、故人とゆっくりお別れができる
家族葬の大きなメリットの1つは、心ゆくまでゆっくりと故人とお別れができるという点です。
 従来の葬儀のように参列者や手伝いの人などが大勢いると、悲しむひまもないほど応対や式の進行などに追われ、心身ともに疲れ果てることが多いものです。
 本来は家族や親しい友人・知人などが夜通し故人との別れを惜しむ通夜でさえも、現在は告別式の代わりに参列する人が増え、遺族側は落ち着いて過ごすことができなくなっています。
 その点、家族葬に参列するのは故人をよく知り、心から冥福を祈る人ばかりですから、思い出話などをしながら、悲しみを共有することで心が癒され、心身の負担も少なくてすみます。
 これまでの葬儀は、社会的な営みとして、昔ながらの家制度を基盤に行われてきましたが、家族葬では、家族愛や故人の遺志が中心となっているといえるでしょう。

納得のいくスタイル・費用でできる

家族葬は、これまでの伝統的な葬儀と違って、決まった形式があるわけではありません。
どのような家族葬にするかは、葬祭業者とよく話し合いながら決めていきます。
家族葬は、仏式や神式、キリスト教式で行うこともできますし、無宗教式で行うこともできます。
しかし、仏式で行う場合でも、たとえば、通常使われるような白木の祭壇は用いず、棺のまわりに花を飾る生花祭壇にしたり、祭壇を設けず、棺を花で飾ってその前に焼香台を置くなどのアレンジもできます。
 また、通夜を省略し、その分、葬儀後の会食に費用をかけるといったこともできます。
必要ないと思われるものを省けば費用を抑えることができますし、その分を別のこだわりたいことにあてることもできます。
葬祭業者とは綿密に打ち合わせをする必要がありますが、それだけ、内容面でも費用面でも満足できる葬儀にすることができます。

親戚などに理解を得る必要がある

デメリットというよりも注意点ですが、家族葬を行うときにいちばん大切なことは、親族や参列者には前もって説明し、理解を得たうえで準備をすることです。
理解を得ないまま家族葬を進めると、世間体を気にする親族などから不満の声が上がり、お互いにしこりを残すことになりかねません。
 また、家族葬では葬儀後に外部に故人の死を知らせるため、葬儀に参列しなかった友人・知人などが、後日次々と弔問に訪れることもあります。
家族葬を行うときは、事前の準備だけでなく、その後の対応についても考えておく必要があります。