かならずしも守られていない規則
~規制の限界~
 建築基準法によって定められた地域内で建物を建てるときや、決められた規模以上の建物を建てるときには、施工に入る前に敷地や建物の構造、設備などの設計が建築基準法やその他の規制に適合しているか、市区町村などの地方自治体に確認申請を行なう。

 建物が完成したあとにも検査を受け、それに合格してはじめて建物を使用することができる。
これが原則なのだが、すべての建物において、これらの規則が守られているわけではないのだ。

 たとえば、法律が改訂されて、前の法律では違反していなかった建物が違反となることもある。こういった場合、一般的な建物では、法規が変わっても遡及(法律の効力がその施持前にまで、及ぶこと)を要求されることはない。
だから、古くから建っているものであれば、現在の用途地域の規定に適っていなくても撤去させられることはないのだ。

 また、はじめから規制を守っていない家もある。たとえば、建築基準法では、1階は地面から30cmほど上げなくてはならないとある。ところが、この決まりを守っていない家は多い。
この規定はかなりむかしに、地盤の状態も建物の用途も問わず、すべての建物に当てはめられた。しかし実際、山の上の水はけのよい所で30cmも上げる必要はないし、お店の入り口が30cmも上がっていては、客足が遠のいてしまうだろう。

 実際、確認申請を必要としない建物は、無確認で建てられているということになる。建築基準法による規制は、すべての建物において守られているわけではないのが現状だ。